こんにちは、プロフェッショナルサービス部の岡本です。
先日、12月7日にKore.ai Bots Platform V9をリリースしました。本日はご好評いただいているV9の新機能会話ダイアログビルダーについて紹介します。
チャットボット開発の課題
チャットボットの構築には主に2つの役割を持った人が介在します。一人はお客様の業務や問い合わせフローを熟知したビジネスアナリスト、もう一人は様々なシステムと連携をしたり回答率を上げたりするチャットボットの開発者です。そして、ビジネスアナリストが開発者にフローを説明して、それに基づいて開発者がチャットボットを構築するプロセスで開発しています。
このプロセスで開発すると、開発者の会話フローの理解不足による手戻りの発生、会話ユースケースの検討漏れが発生するということが度々発生していました。これらは、役割間のコミュニケーション不足、会話ユースケースの網羅性を出しきれていないことが要因として挙げられます。
V9の新機能である会話ダイアログビルダーを使用することで、コミュニケーション不足を埋める、会話フローの視覚化による網羅性の検証が可能になります。
それでは具体的にどのような機能があるのかを見ていきましょう。
会話型ダイアログビルダーは2021年12月時点ではβ版の扱いです。
会話ダイアログビルダーを利用した開発
「会話スキル」-「ストーリーボード」を選択し、「シーンを作成」を押します。
新しいシーンダイアログ内で、「シーン名」、「説明」、ステータスを記入し、「ダイアログタスクの自動生成」にチェックを入れます。
V8.xでは、ストーリーボードしか表示されませんでしたが、右の図のようにフローチャートが表示されます。
左のストーリーボードに「チャットボット」、「ユーザー」の会話をそれぞれ入力すると、会話フローが同期して作成されます。このような流れを作成していくのはビジネスアナリストです。
会話のなかでは、ユーザーが入力した値を抽出する作業は頻繁にあります。 例えば、会話から氏名を抽出する作業です。
ユーザーの回答方法は様々なパターンがあり、目的の文字列を抽出するにはある程度スキルが必要です。そのため、この作業は開発者に分担されています。 ただし、フローの途中で開発者の作業が入ったからといって、ビジネスアナリストは作業を止める必要はありません。開発者の作業が必要なステップで止める必要はなく、文字列を抽出できたという前提で進めていきます。
*以下の例では、{{ }}に適切な文字列が抽出できたという仮定のもとで進めています。事前に抽出した内容と置き換える文字列をビジネスアナリストと開発者間でルールを設定しておきます。
この会話ダイアログビルダーでは、添付ファイルの添付やボタンの配置も添付ファイルの挿入やボタンの配置もUI上で選択・入力することで10秒程度で作成することが可能です。
添付ファイル
ボタンの配置
このようにビジネスアナリストが全体的な会話設計を描くことができ、開発者がフローを構築する必要がなく手戻りを防ぐことができます。また、フロー全体の見直しもチャートを見ることで、会話の抜け漏れがないかも確認することができます。
また、右下のボットと会話ボタンを押すと、すぐに会話ダイアログとチャートを見ながら、現時点でチャットボットの動作を確認することもできます。
以上が会話ダイアログビルダーでの開発方法の紹介です。
まとめ
会話ダイアログビルダーでの開発いかがでしょうか?
会話ダイアログビルダーを利用すると以下のメリットがありました。
ビジネスアナリストと開発者間での作業が明確になり、コミュニケーションミスを防ぐことが可能
全体の会話が視覚化されており、会話設計の抜け漏れを防ぐことが可能
開発者は会話フローは気にせずに、機械学習や外部システムとの連携などの開発に集中が可能
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